オリーブオイルのこと 卒論物語 1

マスターの卒論のテーマを決めなくちゃいけなくて、

安易に口走ったのが「オリーブオイルの輸出」でした。

いやぁ、素人って怖いですね。その奥深さも知らずに・・・


その時は、単純に「スペインはオリーブオイル大国」ってことだけしか知らなくて、

バレンシアにもオリーブ畑あるし(オレンジ畑もあるけど)、

街路樹もオリーブだし(オレンジもだけど)、

ビールのつまみはオリーブだし、(オレンジはつまみません

スペイン料理にはオリーブオイルは欠かせない。

資料もたくさんありそうだし、既に輸出もされてるから先例を参考にできそうだし、

このテーマなら、卒論も簡単に終わりそーいい気分(温泉)・・・という、非常に低い志だったんです。

おはずかしい・・・たらーっ(汗)


特にオリーブオイルに詳しいわけでもないので、

まずはオリーブオイルの工場見学に行ってみることにしました。

その様子はコチラ ⇒  オリーブオイル工場見学1

_MG_0646.jpg

ビベール協同組合という、バレンシアにある小さな協同組合なんですが、

小さいながら、ここ数年で着実に改革を行っている、いわゆる「がんばっている会社」。

オリーブ農家の指導から、オイルの生産、販売に至るまで、

美味しいオリーブオイルを作ることに、きちんと取り組んでいる組合でした。

しかも、私のような素人の質問に丁寧かつあけっぴろげに答えてくれて、

生産者としての悩みや業界の問題点などもお話していただいて、とっても感謝しています。

おかげで、ちょっと卒論やる気になったのでした。

Aceite_de_Oliva__4e7fb7278a948.jpg (507×789)
ビベールのラグリマはバレンシアのホアキン・ソロジャ駅や中央市場前の
「Original CV」というバレンシア特産品のお店でも買う事ができます。


やる気が出たところで・・・

とりあえず、資料集めの最初の一歩は生産量とか輸出量。

知ってました?スペインは世界一のオリーブオイルの生産国なんです。

あれ?イタリアじゃないの?と、思ったアナタ。違うんですよ〜。

というか、私は日本にいた時は、「オリーブオイルと言えばイタリア!」と思ってまして、

スペインとオリーブオイルは全然結びついていませんでしたたらーっ(汗)

ところが・・・

私の知らない所で、なんと世界の41%(1,197千トン)のオリーブオイルは、

スペインが生産していたわけです。

ちなみに2位のイタリア16%(480千トン)だけ。
(2010/11シーズン、COI)


輸出に関しても、スペインは世界一の輸出量(846千トン)を誇ります。

第二位のイタリアは(364千トン)で、スペインの半分以下。。。
(2011 スペイン貿易ICEX)


では、なんでオリーブオイルはイタリアのイメージなのか??

イタリア料理のブームや、ブランド・マーケティング力の違いなどもありますが、

問題点の一つはスペインの主な輸出先がイタリアってことかも。。。

スペインからイタリアへの輸出は410千トン!

スペインの輸出の半分はイタリア相手なんです。



イタリアは、自国の生産では国内消費や輸出の需要がまかなえず、

スペインなどからオリーブオイルを輸入しているんです。

つまり・・・大まかな数字で言うと、

イタリアが生産しているのはたったの約300〜400千トンで、

スペインをメインに、ギリシャ、チュニジアなどからの輸入が約500〜600千トン

生産+輸入の合計800〜1000千トンのうち、

約700千トンがイタリア国内で消費され、

残りの300千トンがアメリカや日本、ドイツへ輸出されているわけです。

これ、どういう意味ですか?

イタリアが売ってるオリーブオイルの半分以上がイタリア産ではないってこと? 



輸入者としての日本は、瓶詰めした国を「原産国」として表記することになってるようなので、

イタリアで瓶詰めすれば(実際のオイルは他の国のであっても)

「原産国:イタリア」と瓶に書いて売れるわけで・・・そんなんでいいの?と言う感じ。



スペイン貿易振興協会(ICEX)の報告書によると、

イタリアはスペイン・ギリシャなどからバルク輸入したオリーブオイルを

自国で瓶詰めして"Made in Italy"として売っている・・・と。

あら、まぁ。。。もうやだ〜(悲しい顔) ICEXさん、大胆に言いすぎ(?)

そういえば今年の初めに見たニュースも「オリーブオイル・マフィア」として

イタリアのいくつかのメーカーが、そんな詐欺をして罰金を払わされたとか、

イタリアのスーパーで売ってる"Made in Italy"のオリーブオイルの10本に7本が

輸入オイルが混ざっていたとか、

そんなニュースがありましたっけ。


ちょっとゴッド・ファーザーを思い出しましたがく〜(落胆した顔)

そう言えば映画の中にもしばしばオリーブオイルが出てきてましたよね。


イタリアのスーパーでオリーブオイル買ったこと無いですが、

安いのはきっとイタリア産100%では無いんでしょうねぇ。

スペインから0,50€/kgで輸入したものが2,5〜3€/kgで売られてるとか聞くと、

スペインのオリーブ農家が気の毒になります。


がんばれ、スペインのオリーブオイル!


でも、別にイタリアに文句が言いたいわけではないんです。
(言ってる・・・かな?)

スペインだって、作ったオイルを近場に大量に売って

マーケティングとか企業努力とかしないで、とりあえずお金が入ってくるわけで、

まぁ、スペインらしい・・・というか・・・なんというか。

これって・・・

世界各国のスーパーや輸入食品店、高級食材店などのオリーブオイル・コーナーで

本来「Made in Spain」の瓶が並ぶところが、

実際には「Made in Italy」の瓶に占領されていて、

知名度を上げる機会を自分で放棄しているようなもの。

これじゃ、いつまで経っても、スペインのオリーブオイルは競争力低いままじゃんバッド(下向き矢印)



それに、混ぜるのも悪い事じゃない。

その目的が美味しいオリーブオイルを作るためで、

品種や地域によって味の違うオイルを、相性などを見ながらまぜるのは、

ワインでもオリーブオイルでも普通にある。

ただ、その目的が原価を安くするためで、混ぜたことを表記しないのは

ちょっと詐欺でしょ〜という。。。


そんな卒論の始まり方。

とりあえず、生産と輸出はこんな感じで、

かなり偏見が入ってて論文としてはビミョーかもしれませんが

個人的には意外とおもしろかったのでした。

先生ウケも良かったしぴかぴか(新しい)


注) オリーブオイルもワインのように原産地呼称制度が整っているので、

DOPとかついてるのは信頼できると思います。



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posted by yuka at 20:00 | Comment(3) | TrackBack(0) | プロフィール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
オリーブオイルのこと、すごく勉強になりました。
今、お気に入りは日本では5000円位するようですが、スペインでは12〜13ユーロです。
これまでイタリア産の方が多いなあ..と思っていましたがこんなからくりがあったのですね!
Posted by Eiko at 2012年08月30日 06:04
Eikoさん、もしや・・・
そのオリーブオイルはDで始まるアレですか?
価格差にびっくりですよね!
日本で高価な分、お土産に愛用してます。
Posted by yuka at 2012年08月30日 19:46
突然のコメント欄からのご連絡、失礼致します。
来年の1月にスペインに新規オープンするサービスとサイトがあるのですが
それに参加すべく準備を進めております。

しかしながら現地の状況もわからず、伝手もなく困っておりまして、
そんな中、現地在住されているこちらのページを拝見させて頂きました。
できれば、一緒に取り組んで頂けないかと考えております。

こちらとしては、時間がありませんが年内が勝負と思っておりまして、
参入する為に何かいい方法がないかを御相談させて頂きたい次第です。
(年内だけの御協力でも結構です)

成功した場合のメリットは計り知れないものがあります。
御興味がおありであれば御返事頂けないでしょうか。

よろしく御願い申し上げます。

Sunfan Factory
mat

sunfanfactory@gmail.com
Posted by MAT at 2016年12月21日 15:28
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